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南海トラフ巨大地震の被害予測

2012年8月29日に内閣府が新たに公表した南海トラフ巨大地震の被害想定では、驚愕に値する数字が示されました。

東海沖から四国沖の南海トラフ沿いでマグニチュード(M)9クラスの巨大地震が発生した場合、関東以西の30都府県で最大32万3000人が死亡すると推定され、世界最大級の被害が発生するとしています。

しかし、早めの避難や耐震化対策などで、この大規模な被害の8割は減らせるとしています。

南海トラフ巨大地震とは?

「南海トラフ」とは、東海から四国、九州東部の太平洋側に延びる水深4000メートル級の海底の溝で、フィリピン海プレートと陸のプレートの境界に当たります。

北から「東海」「東南海」「南海」の3つの震源域に分けられますが、巨大地震が発生した場合、単独で起こるのではなく、それぞれが連鎖して起こる可能性が高いと考えられています。

実際に過去700年の間には、3つの震源域で同時に発生したケースと、東南海地震の後に南海地震が起きるケースとが繰り返し起きています。

1707年の宝永地震(M8.6)では、3つの震源域での地震が同時に起き、東海沖から四国沖のプレート境界がいっせいにずれて甚大な被害をもたらしました。

その後、1854年の安政東海地震においては東海地震の32時間後に南海地震が発生しました。また、1944年の昭和東南海地震では、2年後の1946年に南海地震が起きましたが、この時は東海地震は起きませんでした。

しかし、それだけに東海地域には大地震を引き起こすひずみが蓄積していると想定されており、特に警戒されています。

東海地震は約100~150年の周期で発生しているため、近いうちに発生するのは確実視されていますが、東海地震が単独で起こる可能性は低く、3つの震源域での地震が連鎖して起こる「南海トラフ巨大地震」になる可能性が高いとされています。

南海トラフ巨大地震の被害予測

2012年8月29日に内閣府が発表した南海トラフ巨大地震の被害予測では、地震の規模を東日本大震災を教訓にマグニチュード(M)9クラス、震源域の広さを従来の約2倍と想定しています。

被害が最大になるのは、冬の深夜の大地震で駿河湾から紀伊半島沖を中心に大津波が発生した場合で、津波による犠牲者が23万人、建物倒壊で8万2000人、火災による犠牲者が1万1000人としています。また、負傷者は全国で62万3000人に上るとされています。

高知県黒潮町と土佐清水市では34メートルの津波が襲来し、静岡県下田市では33メートル、20メートル以上の津波は8都県にまたがり、津波による死者が全体の7割に上るとされています。

浸水域は、最大で24都府県の1015平方キロメートル、このうち津波に巻き込まれた場合にほぼ全員が死亡するとされる水深1メートル以上の浸水域は602平方キロメートルで、これは大阪府の面積の3分の1に相当します。

建物の被害が最大となるのは、火を使う冬の強風の夕刻に、四国沖から九州沖で大地震が発生した場合で、揺れによる倒壊が134万6,000棟、火災による焼失が74万6,000棟、津波による流失が15万4,000棟と予測しています。

この被害予測は、東日本大震災の死者・行方不明者1万9000人を大きく上回り、大規模火災が発生して約10万5000人の死者が出た関東大震災の約3倍、建物倒壊を中心に6400人の犠牲者が出た阪神大震災の約50倍にもなります。

また、巨大津波に襲われた2004年のスマトラ沖地震の犠牲者28万人をも上回り、前例のない世界最大級の被害が発生することが予測されています。

南海トラフ巨大地震の被害を減らすために

この南海トラフ巨大地震による被害予測は、あくまでも最大規模となった場合を想定しています。これほどの巨大地震が起こる確率は少ないとは言え、起こらないと断言することもできません。

東日本大震災で明らかになったように、想定外の被害をもたらすのが大地震を初めとする自然災害です。特に南海トラフでは、ほぼ100年から150年周期で海溝型地震を繰り返している事実があるため、いつ巨大地震が襲ってきても対応できるようにしておくことが、今私達にできることです。

今回の試算で津波による犠牲者が7割を占めるのは、最大34メートルの津波が太平洋岸に襲来し、地域によっては地震発生後2分後には第一波が到達すると予想されるからです。

そのため、津波からの早期避難が徹底され、住宅の耐震化も確実に行われれば、最悪のケースでの死者は約32万3000人から約6万1000人に激減するとしています。

9月1日の「防災の日」には、全国各地で地震や津波などに襲われた場合を想定した防災訓練が行われますが、このような訓練に参加しておくことにより、いざという時に迅速な対応ができるようになります。

また、普段から「地震の後には津波が来る」ことを意識しておくようにし、1分でも速く逃げるようにしてください。建物の倒壊や火災についても、日頃からできる限りの備えをしておくようにしましょう。

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