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原発事故が起きた時の対応

日本は地震大国であると同時に、原発大国でもあります。
日本には現在、運転停止中のものも含め54基もの原発が存在し、その数はアメリカ、フランスに次ぎ、世界で第3位となっています。

どこで大地震が起きてもおかしくないと言われる日本の国土を取り囲むように、全世界の13%にあたる原発がひしめきあっている状況なのです。

そのため、東日本大震災時に福島第一原発事故が発生したように、全国どこの原発がいつ事故を起こすかわからないというのが現実です。

あなたとあなたの家族を守るために、原発事故が起きたとき、どのように対応したら良いのかをあらかじめ知っておきましょう。

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原発事故は地震以外でも発生する

2011年3月11日に発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故は、東日本大震災が引き金となりましたが、原発事故は地震以外でも発生する可能性があります。

1979年のスリーマイル島原子力発電所事故(アメリカ合衆国)は、原子炉からは離れた機器の小さなトラブルをきっかけに、運転員がバルブ操作を誤り蒸気発生器の給水が止まってしまったことが原因で発生しました。

また、1986年のチェルノブイリ原子力発電所事故(ソビエト連邦、現ウクライナ)は、運転開始後初めての定期検査時に、計画変更やミスが引き金となり原子炉で核反応が暴走し、水蒸気爆発が続きました。

このように、原発事故は大地震や津波のほか、機器の故障や操作ミス、あるいはテロによる攻撃でも起こりうる可能性があります。

日本でもこれまでにいくつかの原発事故が発生しています。
詳しくは、ウィキペディアの「原子力事故」のページをご覧ください。

  >>原子力事故(ウィキペディア)

原発事故・緊急の場合の対応

お住まいの地域で原発事故が起きたとき、まずは放射線や放射性物質からの被曝を防がなければなりません。

そのためには、事故を起こした原子力発電所からできる限り遠くへ離れる・避難することが一番ですが、すぐに避難することが困難な場合や屋内退避の指示が出た場合は、被曝を最小限に抑えることを優先してください。

被曝を最小限に抑えるためには

●風向きの確認
緊急避難の場合は、必ず風向きを確認して安全な方向へ逃げてください。ネットで公開されている天気図や、実際に吹いている風の向きを確認してください。

●長袖、長ズボンを着用
避難する場合や、屋内退避中にやむを得ず外出する場合は、放射性物質が肌に直接つかないように、夏でも長袖、長ズボンを着用してください。その上から体をビニール袋で覆い、帰宅したらビニール袋を捨てるという方法も有効です。

●ヨウ素剤の服用
原発事故に備えて、お住まいの地域の保健所や自治体がヨウ素剤(ヨウ化カリウム)を配布する場合があります。原発事故が起こると甲状腺ガンなどの原因となる放射性ヨウ素が大量に大気中に放出されますが、ヨウ素剤を服用しておけば甲状腺への取り込みを防ぐことができます。

(※市販のうがい薬や消毒剤にもヨウ素が含まれているものがありますが、ヨウ素以外の成分も含まれており、かえって有害な場合もあるため、絶対に飲まないようにしてください。)

●マスクや濡らしたタオルで口や鼻を覆う
屋外にいる場合や、やむを得ず外出する場合はマスクや濡れタオルで口や鼻を覆ってください。
放射性物質を体内に吸い込まないようにすることで、内部被曝を最小限に抑えることができます。

●ゴーグルや花粉用メガネで目を守る
放射性物質が直接目にあたると、失明することがあります。線量が強いときは、ゴーグルや花粉用メガネで目を守ってください。

●家のドアや窓をしっかりと閉める
原発事故による放射性物質は、何十キロ離れたところでも飛んできます。しかし、色もなく臭いもないため油断しがちです。事故が起こったという情報を得たら、家のドアや窓をしっかりと閉め、中に放射性物質が入り込まないようにしましょう。

●エアコンや換気扇を止める
放射性物質は、空気とともに室内に入ってきます。エアコンや換気扇、その他の空気の出入り口があれば閉じてください。

●帰宅したら衣服を着替える
外から帰ってきた場合は、顔や手を洗い、衣服を着替えてください。靴や着替えた服はポリ袋に入れて口をしばり、保管してください。

事故現場から離れていて放射性物質の飛散が微量なら、靴や着替えた服は布やウェットティッシュなどで拭いとったり、洗濯などをして再度着ることができます。拭き取った布などはビニール袋に入れて密封しておきます。

●体をきれいに洗う
着替えたら、露出していた部分を中心に体をきれいに洗ってください。髪の毛はシャンプーし、耳の中や爪の間などもしっかり洗ってください。

●雨に濡れないようにする
雨には、放射性物質が含まれている可能性があります。雨が降っているときは外に出ないようにするのが一番ですが、やむを得ず外出する場合は、カッパを着用するなどして雨が髪や皮膚にあたらないようにしてください。

●外にある食品は食べない
周辺の野菜類や果物類は、放射性物質に汚染されている可能性があります。安全とわかるまでは、食べないようにしてください。

●情報入手
ラジオ、テレビ、インターネット、広報車などからの情報を見逃さないようにしてください。
屋内退避指示が出たり、時には、お住まいの市町村が警戒区域や避難区域に指定されることがあります。

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